これまでのジャズセッション


2013年7月



ホットジャズ。
それは真夏にエアコンもろくに効かない閉め切った部屋で、大人数が汗水たらしながら演奏されるもの。。ではありません。
今日では、ジャズというとすぐに「即興演奏主体の、、」だのなんだのと誤解されますが、
譜面どおり、打ち合わせどおりに粛々と演奏されるものもジャズに含まれます。
100年近く前であれば、譜面どおりの演奏は「ストレート」と表現されていたそうです。
「ホット」という言葉はその対義語に当たります。
つまり、「ホット」とは譜面どおりの演奏だけでなく、みずから音を構築、装飾するもの、という意味です。
さらにフランスのジャズ評論家、ユーグパナシェに倣うなら、そこにはビブラートの存在も欠かせません。
となると、「クールジャズ」がレスターヤングに端を発しているという説に賛同いただけるのではないでしょうか。
レスターののっぺりしたフレーズを、のっぺりしたもの、それまでの「ジャズ」とは異なる音だったと理解するには、
レスター以前のジャズを根気強く聴く必要があります。
手っ取り早いのはサッチモ、特に1920年代までの演奏を、同時代のジャズと比較しつつ耳を傾けていただきたい。
サッチモは間違いなくホット。
で、レスターに帰ってくるのですが、というかこんな話は"Moldy Fig"のぼやきです。
(レスターヤングではモダンすぎるというあなたには、フランキートランバウアー!)
「クール」は、後に「モダン」という言葉に置き換えられます。
モダン以降のことはよくわかりません。
じゃあ今現在、21世紀のジャズはどうなっているのか?というか、どうなっちゃうの?
それは一人ひとり、自分の胸に聞いてみるしかありません。自問自答が必要な時期です。

そう、ホットでした。Gスタジオが暑かったんです。

ホストバンドの演奏がまずは一曲。
ハーモニカの中山さんは、デクスターゴードン主演のあの映画の劇中歌。
参加者でドラマーのK氏は、まさかの歌声を披露します。曲はあのボサノバの名曲。
Aメロのおしまいごとに出てくる吐息「アー」が印象的でした。
イントロもそこそこに歌いだすK氏に、ホストの山崎さんが中断の一言。
「歌いたい気持ちはわかるけど、みんなとのタイミングを大切にね。」
続いては当セッション初参加のドラマーがリーダーです。
腐ったイチジクは、ステディなドラミングに現代の感覚を見ます。
マイルスのあの曲を指定したのは、ブルースミーティングにも顔を出してくれたS氏。
安定したプレイを披露したS氏ですが、ここで山崎さんから一言。
「アドリブでは何をやったっていいけど、バッキングの時には遊びがあるともっといいんじゃないか。
規則性、義務感で弾いていると、ソロもそうなる。」
しばらくぶりの男性ボーカリストH氏は、渋いバラード。うーん、ダンディ!
普段はエピフォンの彼はガットギターを持って登場。
チャーリーバードばりのブルーズが来るかと思いきや、再びのボサノバ。
そもそも、ガットギター=チャーリーバード、しかもブルーズという発想をするためには、
サヴォイ盤のチャーリーバードを聴く必要があります。
これを聴かずしてモダンジャズギターを語ること無かれ!ってほどではないけど、お勧めします。
もしくは「フォーブラザーズ」で有名なあのバンドでも、彼のブルースを拝むことができます。
その後はベーシスト、著者(エレクトリックギター)、E譲によるレイジーなバラードと続き、第1部は幕を落とします。

セッション開始時には5人ほどだった参加者が、このころには見学者を含めて10人ほどに増加。
ホストのバンドメンバーを加えればGスタには15人ほどの人間がいたことになります。
ホットです。

Gスタジオを出るとすぐにロビーがあり、そこにはもはや定番となったコーヒー屋さんが。
ホットは200円、アイスは300円。
オールドジャズファンの心理から、クールよりホットが安いとは何事か!と問い詰めると、
量的な問題でした。ちゃんちゃん。

第2部は、各参加者がお互いに誘い合って何を演奏するか決める、フィーリングカップル形式。
と、その前に、第1部の途中で来たピアノの方があの大ジャズスタンダードを演奏します。
印象的だったのは、ガットギターと山崎さんベースのみを伴奏に歌うE譲。
決してドラムが無いほうがいいというわけでないけれど、ドラムレスっていいですね。
続くもバラード。
「おれはおまえを愛してる」もドラムレスで、ハープ、ギター、ベースのトリオ演奏。しかも全員が参加者。
終盤、ヴォーカル2人による掛け合いの曲もありました。
あの曲にはエッチな意味が隠れているらしいですよっ。
締めは循環になるんじゃないかと思わせといて、まさかのあの曲でした。



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